転職面接が終わると、
「あの回答で良かったかな」 「最後の質問、変じゃなかったかな」 「受かるかな」
と、自分のことばかり振り返ってしまいます。
でも、ちょっと待ってください。
あなたも面接官を見ていましたか?
転職の面接は、会社があなたを選ぶ場です。同時に、あなたが会社を選ぶ場でもあります。
特に二次面接や最終面接になると、配属予定部署の上司や責任者、場合によっては一緒に働く社員が出てくることがあります。
その人は、数カ月後には毎日のように顔を合わせている人かもしれません。
だったら面接中に一度、
「この人と働きたいだろうか」
と考えてみてもいいと思うのです。
「なんとなく合わない」は、意外と大事な情報
面接官から、かなり強い圧を感じた。
こちらが話している途中で、質問をかぶせてくる。
一つの回答について、数字や経緯を細かく確認してくる。
逆に、とてもフランクで、スピード感のある会話を好む。
こうした特徴だけで「良い会社」「悪い会社」と判断することはできません。
細かく確認する上司が合う人もいれば、窮屈に感じる人もいます。テンポを大切にする職場を「楽しい」と感じる人もいれば、「このノリはちょっと合わないな」と感じる人もいるでしょう。
大切なのは、良い悪いではなく、**「自分に合うか」**です。
求人票には「風通しの良い職場」「アットホームな会社」と書けます。でも、そこで働く人の話し方までは書いてありません。
だから、面接官から受けた感覚も、会社を選ぶ材料の一つにしていいと思います。
複数の面接官がいるなら「人間関係」も見てみる
面接官が2人、3人いる場合は、少し視点を広げてみます。
誰か一人だけが、ずっと話していないか。
年下や部下らしき人が話したとき、上司はきちんと聞いているか。
意見が違ったとき、どうやって会話しているか。
面接中でも、社員同士の距離感は少し見えます。
上司が話すたびに、ほかの社員が必要以上に顔色をうかがっている。逆に、若い社員でも自然に意見を言えている。
たった1時間で社内の人間関係すべてが分かるわけではありません。それでも、「この人たちは普段どうやって仕事をしているんだろう」という目線で見ると、今まで気づかなかったものが見えてきます。

逆質問は「回答内容」だけを聞く時間ではない
面接の最後に、「何か質問はありますか」と聞かれます。
ここでも、答えの中身だけではなく、どう答えてくれるかを見てみてください。
たとえば、「この部署で仕事をするうえで、大変なところは何ですか」と聞いたとき。
少し考えながらも具体的に話してくれるのか。
「特にありませんね」で終わるのか。
「うちはかなり大変ですよ」と笑いながら本音を話してくれるのか。
大変なことを一つも挙げられない職場は、ありません。それでも「特にない」と答えるなら、話す気がないか、答えを持っていないかのどちらかです。仕事内容や評価制度を聞いたときに、具体的に説明できるかどうかも同じです。
逆質問は、志望度をアピールする時間だと思われがちです。でも私は、こちらが会社を知るための時間でもあると思っています。
面接で感じた違和感を、なかったことにしない
転職活動をしていると、内定が欲しくなります。
特に不採用が続いているときほど、「せっかく選考が進んでいるんだから」と、気になったことを自分の中で打ち消したくなります。
「なんだか圧が強かったな」 「話を最後まで聞いてくれなかったな」 「上司と部下の関係が少し気になったな」
こうした感覚まで、無理になかったことにする必要はありません。
ただ、逆のことも書いておきます。
不安なときほど、人の悪いところは目につきます。連戦連敗で気持ちが削られていると、面接官のちょっとした表情まで悪い意味に取れてしまう。あなたのその日の状態も、判定に影響しています。
だから、違和感を覚えても、それだけで辞退を決める必要はありません。
次の面接で、別の社員を見てみる。口コミを確認する。可能なら職場を見せてもらう。
同じ違和感が何度も出てくるなら、そのとき改めて考えればいい。一人の面接官だけで会社全体を決めつける必要はありませんし、大きな会社なら、部署が違えば雰囲気も大きく変わります。
面接が終わったら「自分からの評価」もつけてみる
面接のあとは、「自分はどう評価されたんだろう」ばかり考えてしまいます。
でも、結果が届くまでの間に、こちらからも一度評価してみてください。
この人を上司として、信頼できそうか。
この人たちの中に自分が入って、自然に働けそうか。
毎日この空気の中で仕事をしている自分を、想像できるか。
一回の面接ですべてを判断することはできません。それでも、履歴書を見られている間、こちらも会社を見ていい。
面接で選ばれているのは、あなただけではありません。
次の面接では、「うまく答えよう」に加えて、**「この人たちと働きたいかな」**と、少しだけ相手を見てみてください。
会社選びのヒントは、求人票ではなく、目の前に座っている人の中にあるかもしれません。


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